不動産活用コンサルタント楯岡悟朗

『みんな違ってみんないい』自分を知ることの重要性

営業マン時代、同じ事務所で働く表彰式の常連、

スーパー営業マンとして有名なSさんは、

ある日お客さんからの問い合わせの電話を取り、

数分話した後アポイントを取り、

電話を切るなりこう言った。

 

Sさん:「よっしゃ!これは契約だ!」

 

もちろんその段階で詳しい相談の内容を把握していたわけではない。

思うように数字が伸びていない事務所に景気を付けるための発言だったのかもしれない。

しかし、Sさんはその後、本当に月内に契約してしまった。

 

日々、上司からのプレッシャーと暴言にさらされ、

ボロボロになりながらハロウィンでもないのに、

ゾンビのように案件を求めて担当エリアをフラフラと徘徊を続けるボクには、

その先輩がまぶしく映った。

 

こんなかわいいゾンビではなくて・・・

こんなかわいいゾンビではなくて・・・

イメージ的にはこんな感じ

 

だって電話でちょっと話しただけで、

 

「これは契約になる案件だ!」

 

って分かってしまうんだから、そんないいことったらない。

そんなSさんを羨望のまなざしで眺めながら、

 

ボク:「なんで電話で話しただけで契約できるかどうかまで分かるんですか!?」

 

と、不公平感まるだしで聞いたことがある。

 

Sさん:「電話の声の大きさ、滑舌、トーン、抑揚の付け方である程度お客さんのイメージはつけられる。もちろん100%じゃないけど、今までの経験で、8~9割は大体イメージ通りだな。」

 

と煙草をふかしながらSさんはそう言った。

 

ボク:「でもイメージが分かっただけじゃ、仕事になるかならないかまでは分からないんじゃないですか。」

Sさん:「イメージが浮かぶだけで、俺と合うお客さんかどうかが分かるんだよ。今回のお客さんには俺のようなタイプが一番だと思ったんだ。ああ、お前じゃだめだな」

ボク:「え?ど、どういうことですか!?」

 

少しむっとするボク。

トップ営業マンにもかかわらず、

ただのペーペー社員の一見無礼な態度も全く気にしない、

懐のでかさを持つSさんは、

無礼なボクをバッサリと一刀両断。

 

Sさん:「まずお前は俺のような強引さがない。」

ボク:「・・・・」

Sさん:「あと経験が少ないからかな、雰囲気がなんだか頼りないんだよ。自信がないっつうかさ」

ボク:「・・・・」

Sさん:「今回のお客さんは、多少強引でも、グイグイ先導していくようなリーダーシップ溢れる営業マンが良かったんだよ。つまり俺のような人間ってこと。」

ボク:「雰囲気って・・・じゃあいつまでたってもSさんみたいにはなれないってことじゃないですか!?なんか・・・ここぞとばかりにボクのディスってません(涙)?」

Sさん:「違う違う。俺のようになろうとしたって無駄だってこと。俺とお前じゃタイプが最初からまるっきり違うんだ。俺のマネをするより、自分がどんなタイプの人間なのかをよ~~~く考えておくんだな。そうすればお前のタイプに合うお客さんがどういう人なのかが分かってくるって。」

ボク:「・・・自分のタイプ・・・ですか。考えたことなかったですね。敵を知るにはまずは自分からってことですか?」

Sさん:「そんなところかな?お前は俺にはなれない。だけど俺もお前にはなれないんだよ。」

ボク:「なるほど!『みんな違ってみんないい』(by 金子みすず)ですね!」

S:「・・・それは良く知らんけど・・・」

 

この時の会話をきっかけにして、

ボクは今まで自分なりにうまくこなすことができたと思う案件のお客さんのことを思い出してみた。

するとそこにはある共通点があったのだ!

初めて自分自身の「型・タイプ」を、

お客さんの目を通して見つめることにしたのだ。

 

それからというもの、

自分のタイプを心に留めながら、

常にお客さんのことも観察しながら営業を行うことで、

Sさんまでとはいかずとも、

 

「このお客さんはいけるんじゃないか!?」

 

と、なんとなく浅いレベルでは認識することが出来るようになったのだ。

 

営業、というかお客さんを相手にするビジネスに一番必要なこと、

それは徹底的な自己分析を行うこと、これに尽きる。

営業のノウハウ本を読むよりは、

よっぽど効果的だと今ではそう考えているがどうだろう。

 

 

 

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フェルマーから学んだ圧倒的な実績作りの重要性

数学を勉強しなくても良い

 

たったこれだけの理由で理系ではなく文系を選び、

人生の幅と可能性を自ら狭めた感のあるボクですが、

最近、こんな本を立て続けに読み、

ものすごく感動したのでこの場を借りてご報告。

 

1.「世にも美しい数学入門」

2014-10-25 11.21.25

 

2.「哲学的な何か、あと数学とか」

2014-10-25 11.20.58

 

3.「フェルマーの最終定理」

2014-10-25 11.21.11

 

1.では、数学者、藤原正彦先生と、

作家小川洋子さんが、「神様が作ったとしか思えない」(藤原さん談)、

という、数学の隠れた規則や定理について語り、

数学が本当は素晴らしく美しいものだということを学ぶ。

 

そして、2.では、350年にも渡って未解決だった、

「フェルマーの最終定理」を解決しようとする数学者の軌跡を、

分かりやすく面白く感動的に読むことが出来た。

 

最後の3.では、2.をより詳細に描いたもの。

フェルマーの最終定理についても、

思考停止し数学を完全放棄してきたボクにでも、

古今の数学者の人生を楽しく理解することが出来る。

 

読んだ順番が良かったのかもしれないが、

数学というものについての考え方がガラッと変えることができた素晴らしい3冊。

数学アレルギーを持ち続けていたボクだが、

趣味でちょっと勉強しなおしてみようかな~と思えるほど。

カフェで難しい顔をして数学の公式を弄んでたら、

きっとボクを見る周囲の目も変わるはず。

 

で、数多くの数学者を悩ませ続けてきた、

「フェルマーの最終定理」がなにかというと、

350年前の、(アマチュアの)数学者だった、

フェルマーという人が証明した一つの定理だ。

フェルマーの死後見つかったノートには、こう書かれていた。

 

「ボクはこういう公式を証明したんだよね。

だけど、ノートにその証明を書くスペースがないから、

それは省略するね♡」

 

たったこれだけ。

たったこれだけなのに、世の数学者たちは大騒ぎ!

普通に考えたら、

 

「そんな公式、成り立つ訳ないべ!?」

「証明もしないのに証明したって・・・バカじゃね?」

「ウソだよ、ウソウソ!」

 

っとなっても良いようなものなのに、

みんなフェルマーの証明した定理があるものだと信じ切った。

なぜか?

それはフェルマーはアマチュアの数学者だったけど、

プロをもぶっちぎるほどの圧倒的な実績があったから!

 

趣味で数学をやっていたフェルマーは、

たまにプロの数学者に、

 

「こんな定理・公式見つけたんだけどさ、

キミ、証明デキル?」

 

と、こんな挑発する手紙を送っていたんだそう。

 

「アマチュアが何をぬかす!楽勝だわ!」

 

と挑む世のプロの数学者だが・・・一向に解けない。

その後、フェルマーから、

 

「解けなかったみたいだね。これがその証明だよ~」

 

と回答が送られてくる。

それがことごとく合っているのだそうだ。

 

そんなことを繰り返していたため、

アマチュアにもかかわらずフェルマーの数学界での悪評はすさまじく、

それに比例するようにその圧倒的な実力も認められていたのだ。

そんなフェルマーが証明した定理なのだから、

 

「証明が書かれていないこの定理も、

きっと本当に存在するに違いない!」

 

たったそれだけの理由で、

350年間、何人もの数学者がその未解決の難問に挑み、

砕け散ってきたのだ。

きっととんでもない実績があったからなのだろうが、

350年・・・全くすごい。

 

やはり圧倒的な実績があるからこそ、

その人の一挙手一投足に重みが生じるのだろう。

 

「やりたい仕事をやらせてもらえない」

「俺のやりたいことはこんなものじゃない!」

「今は本気出してないだけ(何かの本のタイトル?)」

 

と、働き方や仕事に対する取り組み方で悩む人は多くいるだろうが、

まずは自分に与えられた仕事、職場、領域で、

圧倒的な実力、実績を積むことが、

自分のやりたい仕事にたどりつける最短距離なのではないか?

 

実際、ボクにも圧倒的な実績がなかったがために、

思うような仕事をすることが出来なかった時期がある。

自分のやりたい仕事、働き方、お客さんに対する接し方。

色々理想はあったが、そこで気づかされたのが、

 

「圧倒的な実績、実力がなければその資格もないし舞台も用意されない」

 

ということ。

フェルマー

フェルマー02

 

 

今も理想と現実のギャップで悩むこともあるけれど・・・。

ただ、自分の理想を実現するために、

圧倒的な実力と実績を積むために日々努力努力努力・・・。

 

350年前、ボクが一番毛嫌いしていた数学の世界で生きた、

フェルマーさんからそんな気付きを得ることが出来た、

秋の夜長の読書は良いものだ。

 

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会社との付き合い方をドライに考える新しいスキル

ブラック企業大賞

 

で大賞には惜しくも届かなかったものの(笑)、

エステ業界の「業界賞」を受賞した、

たかの友梨ビューティクリニックを経営している株式会社 不二ビューティ。

 

長時間労働や残業代や休みが適切に取れていなかったことを、

労基に報告した従業員を一室で社長が厳しく詰問。

その従業員は恐怖を感じ、

ストレスで会社に行けなくなってしまった・・・

ということに端を発したことによる今回のノミネート→受賞の流れとなったようだ。

 

それを「良し」としようとは思わないが、

労働時間が長いとか休みがない、

また残業代が出ないというのは、

別に珍しい話ではなくどこにでも当たり前にある話なんじゃないかな。

 

個人的な見解で大変恐縮だが、

労基に告発したくなるほど我慢できないというのであれば、

そんな会社はこちらが見限って、

さっさと辞めてしまえば良かったのではないかと思ってしまう。

 

だが、この従業員はそうせず労基に告発するという選択肢を選んだ。

待遇には不満はあれど、仕事に関しては自分のやりたい仕事ができる、

スキルアップできる環境だと認めていたのだろうか。

もしくは会社をより良い環境にするため立ち上がったのだろうか?

それともただの怒りから故の行動なのか?

そのあたりは分からない。

 

私も同じような労働状況で働き、労基に踏み込まれ、

その営業所が2週間ほど営業停止に追い込まれたことがある。

しかし、どんな劣悪な環境でも、

私自身が声を上げて労基に告発しようとは思ったことはない。

なぜなら、私のような一従業員が告発したところで、

それをきっかけに労働状況が劇的に改善されるとは思えなかった。

それに間違いなく自分の首を絞めることになると思っていたからである。

 

現にこの従業員は、密室で社長から詰問されたことがきっかけで、

大きな恐怖を覚え、精神的なストレスで会社に行けなくなってしまったという。

告発したことで、株式会社 不二ビューティはある程度の社会的な制裁を受けることになった訳だが、

告発した本人が精神的に病んでしまっては本末転倒ではないかと私は思ってしまう。

 

一昔前のように、生涯にわたって雇用を保証されるわけではない。

一つの会社で頑張り続けるということも重要だが、

自分に合う会社、合わない会社は必ず存在する。

合わない環境に強引にアジャストしようとしても様々な形で無理が出てくる。

そのあたりの会社との付き合い方、働き方をドライに考えるスキルが、

これからのビジネス世界を渡るためには必要となってくるのではないかと思ってしまった。

 

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仕事は自分で作り出す!?

この言葉は本当に良く耳にする。

社会人デビューをする、

どこで聞いたかは分からないが、

のどに刺さった魚の骨のように、

20代そこそこのボクの心にもしっかりと残されていた。

まさに様々な場面で語られる、

ビジネスマンとしての「名言」「鉄板ネタ」なのだろう。

 

新卒で入った会社(ソフトウェア開発)から、

不動産業界に転身するまでの間在籍した会社(デザイン事務所)では、

基本的になんらかの仕事が上から回されてきた。

 

その仕事をそつなくこなすのは当然だが、

言われたことだけではなく、

ほんの少し自分なりのスパイスを効かし、

やる気を見せることが社内での評価を上げる秘訣だ。

その評価が新たな仕事を回されさらなる評価につながる・・・

ということが、

 

「仕事は自分で作り出す」

 

という言葉の意味・本質だと思っていた。

 

仕事は作り出す

 

今でも新規の案件の7割から8割は、

以前一緒に仕事をした人からの紹介だ。

紹介されるということは、

以前の仕事が、ある程度は評価されたと考えることもできるのだろう。

だから間違ってはいないと思う。

 

しかし、ボクの本の中で描かれている、

修業時代にボクが入った会社では全く違った!

何が違うかというと、基本的に仕事は一切回されない。

もちろん先輩から雑用を任されることはあった。

なので当時の何も知らない幸せなボクは、

その雑用をそつなくこなすことが社内での評価につながるのだ・・・

と大きな勘違いをしていた。

 

しかし、雑用をいくら一生懸命やっても評価にはつながらないのが、

その会社での現実だった。

では一体なにをもって評価されるのか?というと、

営業成績でしかないのだ。

 

さらにさらに!

営業成績に繋がるようなネタ、お客さん、物件を、

会社が用意してくれる訳ではない。

本当に全て、ゼロから自分で集めるしかなかった。

遅まきながらこの事実に気づいたときは愕然とした。

 

「こんなシビアな会社があるのか?」

 

と。営業会社の厳しさを全く知らなかったボクには、

カルチャーショック意外のなにものでもなかった。

 

ボクをボコボコにしていた上司は、

 

「お前たちは大企業の看板を使って仕事をする個人事業主だ!」

「今月利益を上げないと自分の会社が倒産するとしても、

今のようにのんびり働くのか!?」

 

と、月末、朝礼で良くこう言って、

営業所員の尻を思いっきりひっぱたいていた。

 

「自営業って・・・。会社員として入ったんだが・・・?」

 

その時は途方に暮れたボクだが、

自営業となった今なら上司の言うことは確かに理解できる。

しかし、会社から回される仕事をこなす労働の対価として、

給料をもらおうと思って入ってくる人にとっては、

厳しすぎる環境であることに間違いはない。

 

だけど、こうした厳しい意味での、

 

「仕事は自分で作り出す」

 

ということが心底理解できていれば、

実際に独立・起業したときに効いてくる仕事の本質ではないかと思う。

 

会社で仕事を作り出せない人が、

独立し会社の看板を外してから、

仕事を作り出せるはずはない。

 

厳しい環境だったが、まさに独立独歩の自営業者のように、

毎月のノルマを必死になって追いかけていたトップ営業マンは、

今では一国一城の主となっている人が多い。

 

仮に独立しなかったとしても、

独立自尊の精神で社内で働くことは、

評価を劇的にあげる大きなきっかけとなることに間違いない。

 

20代前半のボクのように、鼻をほじりながら、

 

「仕事は会社が振ってくるんだから、

それまでおとなしく待ってればいいんだよ。」

 

とアホな顔して、

たいした努力も勉強もせず、

ただボケーッと待っているような無為な時間を過ごすことだけは、

止めて欲しいと切に願う。

 

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サボる技術も特技となる!?

基本的にボクはマジメです(笑)

やれ!と言われたことは必ずやるし(あ、家のことは別)、

遅刻もしたことはないし、

サボったりもしていなかった(過去形)。

 

ボクの著書の中で、

不動産会社のルーティンワークともいえるチラシのポスティングを、

マジメに毎日行っていたにも関わらず、

一向にお客さんからのお問い合わせはなく→

したがって不動産の仕事は出来ず→

結果上司には詰められる、

とう負のスパイラルにはまり、

日々、疲弊していくさまが描かれている。

 

あのままはまりこんでいたら、

上司からのプレッシャーに耐えきれず、

わずか入社半年で間違いなく辞めていただろう。

 

そんな、結果が出ず悩んでいたときある時、

(心無い?)ある上司が何気なくボクにこう言った。

 

「お前、運が悪いんだよ」

「お祓い行って来い」

 

聞いた直後は笑顔で、

 

「そうっすねえ・・・ははは・・・」

 

と乾いた作り笑いを浮かべていたのだが内心は、

 

「運の良い悪いだけの問題か!?」

「バカにすんなよ!」

 

と反骨心をむき出しにした。

 

しかし、そんな立派な反骨心も、

やってもやっても成果がない不毛な日々に、

もろくも崩れ落ちつつあった。

 

そして疲れ果てていたボクは、

 

「もうどうにでもなれ!」

 

という破れかぶれな気持ちで、

バカバカしさ満載で仕事をサボってお参りに行ったのだ。

実は仕事をサボったのはこのときが初めてだった。

 

「ポスティングに行ってきます!」

 

と、アリバイのために用意した、

投函するはずもない大量のチラシをリュックに背負い、

朝礼を終えた直後、

事務所を飛び出たボクが向かった先は、

片道1時間はかかるとある神社。

 

「何の成果も結果も出していないのに、

こんなことしてて果たして良いのだろうか・・・?」

「結果は出なくても、

いつも通りチラシを撒いていた方が良かったのではないか・・・?」

 

と、ボクは罪悪感と不安と後悔でいっぱいだった。

そんな焦りもあったので、お参りを済ませたら、

寄り道もせずそそくさととんぼ返りするつもりでいた。

 

・・・ところが、

人間というのは弱い生き物。

お参りを終え、久しぶりにゆっくりとお昼を食べ終わったころには、

いつのまにか罪悪感や不安はなくなっていて、

 

「もう半日サボっちゃったし、どうせここまで来たんだから・・・」

「今更1日サボったくらいで、なんも変わらないよ」

 

と思うようになっていた。

 

結局その日は、お昼を食べた後、

近くの映画館で数年ぶりに映画を見て、

カフェでおいしいコーヒーを飲みながらうたたねをし、

忙しく読めていなかった本を2,3時間読みふけった。

 

「ひょっとしたら・・・サボっているのがバレているのでは?」

 

と、上司が千里眼を備えているかもしれないという、

ありもしない不安に内心ドキドキしながら営業所に戻ったが、

恐れていたようなことがあるはずもなく、

いつも通りの一日が粛々と過ぎていった。

 

「なんだ・・・こんなもんなんだ。」

 

と少し安心した自分がいたと同時に、

 

「今日一日何もしなかったんだから明日は頑張ろう!」

 

と、結果が出ずになんとなく後ろ向きになっていたのだが、

今まで以上に気持ちが前向きになり、

明日への意欲に溢れたのだ。

 

翌日、そんな前向きな気持ちでチラシを投函しているところ、

携帯に電話が鳴った。

 

上司:「おい、チラシの反響が来てるから戻ってこい!」

ボク:「え?・・・・はい!!」

 

ただの偶然かもしれないし、

神様の気まぐれかもしれない。

だけどサボってお参りをした翌日に、

今まで散々やってきたのになかったお客さんからのお問い合わせがあった!

 

サボる

 

この日を機会にして、

ボクはサボることに抵抗を感じることはなくなり、

自分自身、なんとなく行き詰まりを感じるようなときには、

気分転換をかねてサボることにしたのだ!

 

多くのトップ営業マンを見てきたのだが、

彼らが毎日朝から晩までず~~~~~~~~~~~~っと働いているかといったら、

そうではない・・・人が多い。

働くときの集中力と、

息を抜くときのタイミングが絶妙なのだ。

中には、朝から彼女と平日のディズニーランドに行ったツワモノもいた。

 

ボクはそこまでのサボる技術も度胸もなかったが、

ボク自身、トップセールスになったときは、

周りに比べてもだいぶサボり方が上手だったように思う(笑)

 

行き詰って仕事が息苦しくなっても良い結果が出ない。

多少サボったところで現状はさほど変わらないし、

息抜きすることでボクのように前向きに仕事に取り組めるようになるなら、

どんどんサボった方が良いと思うのだがどうだろう?

 

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一度は全て受け止める

社内でわずか20%の成績優秀者しか呼ばれない表彰式に、

当たり前のように毎年参加してくるトップ営業マンはごく一握りだ。

結果を出し続けている彼らこそ、

「本物」のトップ営業マンだ。

 

そんな才気あふれるスーパー営業マンと、

幸いにも(不幸だったことも)ボクは働く機会が多くあったのだが、

彼らに共通する点として、

 

「一度は相手の意見をすべて受け止める」

 

というのがある。

 

例えば、同じ案件を色々立場で一緒に行うことがある。

打ち合わせに同席することがあるのだが、

時には隣で聞いている比較的温厚なボクでも腹が立つような、

無理難題を上から目線でグサグサ突き付けて来るお客さんもいる。

笑顔でいてもボクの胸の内はあまりの無礼さにグラグラと煮えたぎっている。

 

「いっそのこと机を蹴って席を立ち破談にしてしまえばいいのに!!」

 

ノルマを達成することよりも、

怒りにまかせて破談にしてしまったほうがどれだけ痛快か!

そんな不謹慎なことを考えるのだが、

彼らトップ営業マンは決してそうしない(ならない)。

 

「分かりました」

「一度持ち帰って検討します」

「先方にご意向を伝えてみます」

 

と言って、どんな無理難題だったとしても、

一度は必ず受け止めるのだ。

 

お客さまと良くクレームを起こす営業マンや、

トップ営業マンになりきれない人はこの逆のことが多い。

とにかく相手の意見を頭から(時には食い気味に)否定してしまうのだ。

 

「いや、違いますね」

「それは出来ません」

「そんなこと伝えたら破談になりますよ」

 

お客さんは自分の意見を否定されて面白いはずはない。

その場で怒り出すような、

気の短い人であれば対応はよほど簡単かもしれない。

しかし、その場では何も言わない人も多い。

そういう人に限って、溜めて溜めてあるとき突然爆発する。

 

「○○さんは私たちの言うことを聞いてくれない!」

「相手の肩ばかり持ってどっちの味方なの!?」

 

で最後には

 

「担当を変えてくれ!」

 

と、我々営業にとっては死刑宣告ともとれる、

必殺の呪文を唱えるのだ。

営業マンはプライドと今までにかけた時間と労力、

そしてその報酬であるノルマもろとも砕け散ってしまうのだ。

 

頭から批判・否定しないで、一度は受け入れてみる。

その上で自分の意見や交渉相手の言い分などを伝えてみる。

仕事だけではなく、

お客さん、上司・部下、友達、恋人、夫婦関係などなど・・・。

人付き合いのすべての基本はこれじゃないかと。

 

トップ営業マンと聞くと、

自分の意見を押し通す、

ゴリゴリした人をイメージしてしまうが、

決してそうではない(例外はもちろんいる)。

ボクが見てきたトップ営業マンと呼ばれる人は、

相手の言いたいことをクッションのようにふんわりと受け止めるのが抜群にうまい人だった!

 

余談だが、ボクの本の中でも、

表現に若干の違いはあるが、

 

「一度は全力で受け止める」

 

ということが書かれた章がある。

 

理解している

 

スーパールーキー(と思われた)のAさんという人が入社してきて、

かかってきた電話に出る声が小さいのをとがめられ、

それをきっかけに爆発する上司にボコボコにされ、

2週間で辞めてしまった、というくだりだ。

スーパールーキー

 

実はAさんが受けたこうした試練(電話に出る声が小さい)を、

当然ボクも受けたことがある。

その際どのように対応したのかを、

 

「一度は受け止める」

 

ということを踏まえて書いていきたいと思う・・・。

 

ここから↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓

 

上司:「俺たちゃ葬儀屋じゃなえんだぞ!

何千万もする不動産という商品を売ってるセールスマンなんだよ!

いつまでそんな暗いトーンで電話に出てんだ、ボケ!!」

ボク:「・・・すみません」

 

こんなやりとりが、

かかってきた電話にボクが出るたびに繰り返されていた。

電話に出るたびに同じようなやりとりが繰り返されていると、

段々受話器を取るのが怖くなり、

なるべく電話を取ることが怖くなってきた。

すると・・・

 

上司:「なんで事務員に電話取らせてんだ!!

下っ端営業マンのおめえが誰よりも早く取れよ!」

 

と言われるため、

電話に出ない訳にもいかない。

自分では可能な限りに声を張り、

トーンを上げ全力で前のめりに電話に出るのだが、

いつまでたっても、その上司の要求するレベルには達しない。

・・・というか、これ以上のテンションで電話に出るのは、

常識的にはありえない。

 

「いったい・・・彼はどんなレベルを求めてるんだ!?」

 

と思っていた矢先、電話が鳴った!RRRRRRRR・・・ガチャ!

 

上司:「ありがとうございます!!!!!!

○○不動産のZがお受けいたしますっ!!!!!!!!!!!!」

 

事務所にいた誰もが振りむくような、

馬鹿でかい声で、

その上司がかかってきた電話に出たのだ!

 

(いやいやいや。これはないだろう!?)

 

と思ったのだが、

 

上司:「お前の場合、このくらいのテンションでいってちょうどいいんだよ!!分かったか!!」

 

(まさか・・・今のテンションでやれ!というのか・・・?)

 

全力で否定したかったが、

身の安全を考えるとやらない訳にはいかない。

仕方なしに

 

ボク:「わ、わかりました・・・。」

 

と、渋々承知した。

はっきり言ってバカバカしい限りだ。

耳の遠いおじいちゃん、

おばあちゃんだったらちょうど良いのかもしれないが、

あんな馬鹿でかい声で電話に出られたら、

受話器の向こう側の人だって困るに違いない。

しかし・・・しょうがない・・・。

 

(やれというのならば、やってやろうじゃないか。これでどうなってもボクの知ったことではない!)

 

と半ばやけくそになったボクは、

次にかかってきた電話に、

 

ボク:「ありがとうございます!!!!!!

○○不動産の楯岡がお受けいたしますっ!!!!!!!!!!!!」

 

と、叫び声にも似た声で電話に出た。

あまりのバカバカしさに、

思わず「プッ!」と笑いそうになったし、

事務員やベテラン社員が含み笑いをしている様子が、

雰囲気で感じ取れる。

そんな雰囲気に気づいていないのか、

上司は一人ご満悦だ。

 

もちろん、毎回毎回こんなテンションで電話に出続けた訳ではない。

彼がいないときは、

出来るだけテンション高めで電話に出るよう気を付けてはいたけれど、

叫ぶような電話の出方はしない。

その怖い上司が事務所にいる時だけの限定だ。

 

彼に対するポーズに過ぎないので、

彼がいるときだけ、

全力で、これみよがしにやってやった!

 

・・・そんな日が数日続いたある日。

 

自暴自棄気味なボクは、

叫び声にも似た電話の出方にも、

違和感がなくなりはじめた。

感覚がマヒしたのかもしれない。

慣れって怖いものだ。。。

 

その上司が事務所にいたので、

いつものごとく、

 

「ありがとうございます!!!!!!○○不動産の楯岡がお受けいたしますっ!!!!!!!!!!!!」

「ありがとうございます!!!!!!○○不動産の楯岡がお受けいたしますっ!!!!!!!!!!!!」

「ありがとうございます!!!!!!○○不動産の楯岡がお受けいたしますっ!!!!!!!!!!!!」

「ありがとうございます!!!!!!○○不動産の楯岡がお受けいたしますっ!!!!!!!!!!!!」

 

と叫び続けいて処、

あまりのやかましさに嫌気がさしたのか、

 

「ありがとうございます!!!!!!○○不動産の楯岡が・・・・」

 

上司:「うるせええええええええええええええええ!!!!」

 

(ええええええ!?)

 

意外な一言に一瞬頭が真っ白になり、

途方に暮れた。

 

(自分がやれって言ったのに。どうしろと?)

 

と戸惑っていると、

 

RRRRRRRRR・・・

 

電話が鳴った。

 

(どうする?どうする?)

 

と考える間もなくとっさに受話器に出たボクは、

 

ボク:「あ、ありがとうございます・・・○○不動産の楯岡がお、お受けいたします・・・」

 

と、普段のテンションよりかなり低めで、

今までなら確実に怒られるであろう控え目なトーンで、

上司を横目にチラリと見ながら恐る恐る電話に出たところ・・・

 

なにも言われない!

 

それ以後も何も言われない(笑)。

これをきっかけに、

このテーマで怒鳴られることはなくなった。

 

ここまで↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑

 

今から思い出してみても、

本当にバカバカしいやりとりだった。

しかし、

 

「あなたのいってることは分かってるよ。」

 

と、一度は上司のいうことを全力で受け止めたから、

彼は一応は満足したのかもしれない。

 

「分かってる!あなたの言ってることは分かってるし聞いてるよ!こうでしょ?こうでしょ?これでいいんでしょ?」

 

という過度なアピールが、

怖い上司には必要なだけであってね。

無理難題や怖い上司からの理不尽な要求も、

まずは

 

「一度は受け止めてみる」

 

ということが大事だと思うのだ。

 

Aさんの件が書かれた本はこちら!

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実績を残し続けることの重要性

毎年、一定の数字を残した営業マンだけが呼ばれる表彰式がある。

営業を主業務と置く会社には、

どこにでもあるのだろう。

ボクの所属していた会社の表彰式の様子は、

以下のようなものだった・・・

 

式の冒頭、壇上に立つ幹部役員は、

 

「わが社の利益の80%を諸君たちが作り出しています!」

 

と、パレートの法則よろしくこう言い放つ。

(*パレートの法則とは?)

アリは、集団のうち2割が食べ物の8割を集めてくる。 勤勉な2割の個体だけを取り出して集団にすると、 そこにもやはり「80対20の法則」が出現する。つまり、 働きアリと思われたもののうち8割がなまけアリになり、勤勉な2割が 食べ物の8割を集めるようになる。 さらに、なまけアリの集団でも同じく「80対20の法則」が出現する。 すなわち、なまけアリの集団から 働きアリが2割生まれ、それらが食べ物の8割を集めてくる。 この法則は、ハチの世界でも同様である。

<具体例>

・上位20%の営業マンが、売上げ全体の80%をあげる。
・20%の売れ筋商品が、総売上の80%を稼ぎ出す。
・20%の上得意客が、総売上の80%をもたらしている。
・サイト訪問者の上位20%が、アクセス総数の80%を占めている。
・納税者の上位20%が、税金総額の80%を負担している。

「それを誇りに、より一層精進してください!」

 

と、加齢臭放つ女王アリ(*中年男性)が、

全国から集まるキラ星の猛者たちを目の前にして語るのだ。

 

表彰式に呼ばれるということは、

文字通りトップ営業マンとしての称号なのだが、

ラッキーパンチの連続で、

突然飛び込んでくる営業マンも少なからずいる。

 

ポッとでの営業マンが、

一度だけ表彰式に出席したからと言って、

名実ともにトップ営業マンとして周囲に認知される訳ではない。

 

トップ営業マンとして周囲に認めてもらうには、

営業数字にでっこみひっこみがあろうが、

毎年、最後には必ず表彰式に出れるくらいの数字を最低限作ってくる営業マンのことだ。

つまり、実績を残し続けることが大切なのだ。

 

ボクはプロ野球が好きで良く見るのだが、

 

「この成績の割には年棒が高すぎやしないか?」

 

と思うベテラン選手が良くいる。

 

単年の成績でいったら、

去年、今年位にポッと出てきたイキのいい若手の方が数字は上だ。

なぜ若手より数字で劣る、

そうしたベテランが高給取りなのかというと、

安定した数字を何年にも渡って残してきたからなのだ。

積み上げてきた実績が評価の重要な要素となっているということだ。

 

会社としても、ある日突然爆発してナンバーワンに躍り出られるよりも、

数年にわたってトップ10にランクインし続ける営業マンの評価が高いのは当然だ。

 

思いっきり余談だが、

これを男女関係に落とし込むと、

より理解しやすくなおかつ、

女性からの評価を下げないヒントになる。

 

付き合い始め、お互い好きで好きで仕方がない。

毎日会っていたいし、毎日話をしていたい。

寝る間も惜しんで会い、電話をする。

誕生日にはプレゼントを用意し洒落たレストランでディナー。

クリスマスにはホテルで甘いひと時を過ごす。

なんの用事もないのに花束を贈ったり、手紙を書いたり・・・

(*決してボクのことではない)

 

・・・しかし、そんな二人が甘い時間を過ごすのも期間限定だ。

いつしか二人の間には隙間風。

あれほど一生懸命にイベントを企画しては、

彼女を連れ出していったあなたも、

めっきり自分からはデートに誘わなくなった。

どこかに出かけるお誘いはいつも彼女から。

用がなければ会ったりしないのに、

なぜだか、

 

「あいつには俺が必要なんだ」

「俺が振られるなんてありえない!」

 

と、自分が振られることなど微塵も予想しない。

そんな都合の良い勘違いをするのが男性なんですよ、

女性のみなさん。

(*ボクの実体験ではない)

 

で、そんな都合の良い思い込みはあっさり裏切られ、

ある日、なんの前触れもなく(そう思っているのは男性だけ)、

 

「他に好きな人が出来たの」

 

と愛想を尽かされてしまうのだ。

(*ボクの実体験では(以下略))

 

女性との関係を長続きさせるためには、

付き合い初めに全力を尽くすよりも、

(魚に例えて女性には大変恐縮だが)釣った後も、

他の魚も食べたがるような高級なものでなくても良いから、

長きに渡って与え続けることが大切なのだ。

付き合い初めは、多少のお粗相があったとしても、

女性は見て見ぬふりをしてくれるのだから。

 

男女関係にまで脱線しながら、

結局何が言いたいのかというと、

瞬間最大風速で100%の実績を残しても意味がなく、

80%のパフォーマンスを長期にわたって維持し続けることの方が、

よほど重要だということ。

 

というわけで、ボクも夫婦関係を良好に維持するため、

ケーキを買って帰ることにしよう♡

 

男女のことについては書かれていませんが

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目的・理由・ゴール・なりたい姿

先日身内に不幸があった。

不幸といっても若くしてとかそういうのではないから、

天寿を全うしたといった方が良いのかな?

 

初めて会ったのは約10年前。

年の割に顔色も良く元気いっぱい。

そのときはバリバリに車の運転もしていた。

好物は肉!

なるほど、やっぱりな・・・。

元気の源はお肉様だったか。

 

というのもボクは常日頃から、

 

「肉を食べない男は男じゃない!」

「肉を食べている人はみんな元気だ!」

「好きなものは肉だよオ・ニ・ク!ミート!!」

 

と周囲に公言しているが、

30も半ばを過ぎたあたりから、

特に両親と妻から、

 

「もう若くないんだから」

 

と、気づかないようそっと地中に埋葬している認めたくない現実を、

ちょっとした憐みの表情と共にほじくり返されることが多くなった。

 

「いい年してお肉お肉ってバカの一つ覚えみたいに全く・・・」

 

もちろん、両親も妻もそんなこと思ってる訳ではなく、

ボクお得意のただの被害妄想かもしれない。

ただ、被害妄想でもなんでも、

ボクがそう感じているということはそういうことなのだよ!

と、この場を借りて妻と両親に力説したい。

 

実際、お肉はれっきとしたダイエット食なんだそうだ。

・・・ただ、ご飯と一緒に食べなければの話・・・。

 

ご飯と一緒に食べないお肉に何の意味があるのだ!?

ご飯と一緒に食べてこそ、肉の魅力が100%引き出されるんだ!

 

全力で力説したいところだが、

今回言いたいことはこんなことではない。

 

今回亡くなった身内だが、

数年前に代々営んでいた家業をたたんだ。

思えばそのころから老化のスピードが速くなったように思える。

 

特に繁盛していたわけではないし、

事業を大きくしたいという気概も野心もあった訳ではない。

ただいつもそばにあった、存在としての家業・事業が、

日々のハリと明日への活力となっていた事実は否定できないのではないか。

 

家業を畳んでからのここ数年間は、

好物だったお肉も段々と受け付けなくなり、

一日中部屋で横になることがほとんどになった。

 

健康のためとヘルパーさんに頼み、

外に出歩かせてみても、

足が痛い、どこそこが痛いなどと言って、

すぐに戻ってきてしまう。

 

傍でそうした様子を見ていただけで、

濃密に接触してきたわけではない。

そんな本人の心の内をボクなどが知る由もないが、

失礼を承知で言わせて頂くとここ数年は

 

「生きる目的」

 

をなくしてしまったかのうように見えた。

趣味の一つでもあればまた違ったのかもしれないが、

そうしたものは一切なかった。

 

「人間ってこんなに急速に老いていくんだ」

 

と本当に、びっくりするほど目に見えて衰えていった。

 

生きる目的

生きる理由

 

それがない(もしくは希薄な)だけで、

人間は寿命を長くも短くもしてしまう事実に改めて衝撃を受けた。

 

様々なビジネス書(ボクの著書でも)や、

人生の成功哲学みたいなものには、

 

目的・理由・ゴール・なりたい姿

 

これを明確にすることが大事。

手帳に書いて毎日眺める。

見続けることで現実化する・・・などなど、

書かれている。

 

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2014-08-29 09.01.31

単純なことのようだけど、

これって本当のことだ。

 

目的(ゴール)があれば、

0歳児でも目標に向けて突き進んでいくことが出来るのだから。

*頑張る3号

 

これは人間だけの話ではなく、

生きるものすべてに備わった本能だと思う。

 

仕事だけではなく、

人生においても目標を明確に意識して生きていこうと、

改めて実感したそんな一日となった。

 

ご冥福をお祈りします。

 

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『私たち「ユニクロ154番店」で働いていました』読了した

先日書いたユニクロ関連の記事が、

ブログ記事を扱うサイト、

 

All About News Dig

 

に転載された。

タイトルは書き換えられるのだが、

 

“ブラック企業”ユニクロ柳井さんの揺るがぬ信念と、野心を持たないボクの反論

 

さすが洗練された秀逸なものになっていた。

 

それに気をよくしたので、

2匹目のどじょうを狙って、

今回もボクの著書の内容と、

ユニクロ話を絡めた内容を書いていきたいと思う。

 

先日、

【 私たち「ユニクロ154番店」で働いていました 】

という本を読み終わった。

 

2014-08-16 13.05.33
著者はボクと同い年の1976年生まれ。

就職氷河期を乗り越えて就職・・・という流れは共通しているがそこだけだ。

著者は一橋大学卒業と、

ボクの学歴では彼の足元にも及ばない。

 

そんな著者が新卒で入った会社は、

フリースブームが到来する前のファーストリテイリング。

わずか7か月で耐えきれず辞めてしまったため、

会社に対しての愛着は全くなく、

基本、うらみつらみが多い。


ただ、わずかの間、

勤務していた町田店(154番目に出来たお店ということらしい)での日々は、

著者にとっては素晴らしいものだったらしく、

仕事は忙しかったが、

人間関係も良く、

辞めることが決まった後でも、

なんの用もないのに事務所に顔を出したりしていたらしい。

それほど居心地の良いところだったようだ。

 

本の内容は、

そんな著者が、

当時の町田店で一緒に働いていた元・従業員を訪ね歩き、

インタビューを行い、

ユニクロでの働き方や、

過酷な労働環境について書かれた、

良い意味での「ユニクロ暴露本」だ。

 

著者自身、ユニクロでの過酷な労働に耐えられず辞めたしまったので、

基本的にユニクロの体制については辛らつだ。

以下抜粋すると、

 

「売れることだけがユニクロにおける唯一の正解」

「きれいごとを言っているが店全体から感じるコンセプトは、

『売れるものをたくさん売りたい、儲けたい』だ」

「キャリアに応じない人事」

「基本的に上層部からの一方的なトップダウン」

 

著者はそんな感じなのだが、

インタビューを受ける元従業員からは、

著者のような辛らつな意見はあまり聞こえてこない。

 

「楽しかった!」

「大企業の看板を使って月商数千万円にもなる店舗を、

自分たちで運営する経験なんて、普通はできないでしょ?」

「良い経験だった」

 

と、著者ほどユニクロに対して、

悪い印象を抱いている人は少ない。

 

著者の持論は、

 

「ユニクロ=労働状況が劣悪なひどい会社」

 

なんだろうが、

そうした自分の意見をごり押ししたりせず、

元同僚からユニクロの良い面、

悪い面を聞きだし、

客観的な文章にしているところに好感が持てる。

良い意味での暴露本と書いたのはそこが要因だ。

 

「あそこの会社はこんなにひどい会社なんだぜ~」

 

と耐え切れず辞めた人間が糾弾することほど、

かっこ悪いことはない。

ボクの本のタイトルではないが、

それこそ「負け犬」の遠吠えだ。

著者も、人によっては色々と学べる環境だということが、

分かっているのではないか。

 

本の中で、

今もユニクロでバリバリと働く社員が

 

「頑張れる人だけ頑張れば良い」

「頑張れない人はさっさと辞めるべき」

 

と語っているが、

それについてはボクも賛成だ。

 

ボクの本でも書いているが、

何も学べないと思う会社で居続ける必要はないし、

心身を壊してまで頑張って働く価値のある会社はない!

と思っているからだ。

元気があるからこそ頑張れるのだから、

頑張る元気がなくなってまで働くのは本末転倒だ。

 

2014-08-16 13.35.27

 

本のなかで著者は

 

「やる気が空回ってしまうダメ社員でも、

一定の居場所が与えられるべきだと思う。

それが出来ない会社は、

どんなに利益を上げていても、

人間の組織としての資格がない」

 

たぶん、これが著者の心の叫びなんだろうけど、

会社員と経営者、

両方を経験しているボクにとっては、

全面的に賛成しかねる。

 

会社員としてはそう考えてくれる会社があることはありがたいだろう。

しかし日本の8割から9割を占めるのは中小零細企業だ。

そんな企業の経営者としては、

なんらかの結果も出してくれない社員を雇い続けるだけの余裕なんて、

持ち合わせていないはずだ。

そう考えると、ボクの会社も十分ブラック企業なのかもな。

部隊長と赤鬼先輩の資質

ボクの著書の中で、

ことあるごとにボクをボコボコにする登場人物、

部隊長(イメージ)と

部隊長

赤鬼先輩(イメージ)

赤鬼

ボクが言うのもなんだが、

ものすごく、それはもうすごくすごく!

仕事が出来る人たちだった。

 

不動産活用コンサルタントなんて、

いっちょまえな肩書でエラそうに仕事している今のボクだが、

正直同じ土俵で戦ったとしたら、

今でも逆立ちしたって勝てる気がしない。

 

本の舞台となった不動産会社に入るまで、

いくつかの職場を転々としてきたボクだが、

はじめて

 

「仕事が出来る人」

 

と出会った気がした。

 

赤鬼先輩は全社員数千人のなかでも、

常に5本の指に入る実績を残している人で社内表彰の常連、

その名前は全国を轟かせていた。

 

一方、部隊長は部隊長で、

経験豊富なベテランでありながら、

ローカル店舗に過ぎなかった当時の営業所を、

就任後わずか数年でターミナル店舗と肩を並べるほどの実績を作り、

本社幹部役員の覚えめでたい幹部候補。

 

二人に共通することは、

業務知識が豊富なのはもちろん、

営業マンとしての抜群の押しの強さを持ちながら、

決して「しつこい!」とお客さまに嫌われることはない。

緻密なまでの押しの強さだ。

 

ダメだと感じたらすぐ他の提案や、

時にはあっさり撤退する柔軟さを兼ね備えいる。

また、最後の最後まで諦めない強い意志は標準装備で、

オプションは数限りない修羅場を乗り越え、

何事にも動じることのない心臓に生えた剛毛。

どんな小さな案件にまで喰らいつくさまはすっぽん以上。

 

「どうしてそこまで・・・」

 

と周りが理解に苦しむほどの執着力には脱帽するが、

その目標達成のためのテンションを、

ボクやキャリアの浅い人間にまで求めたことが、

いつまでたっても新人が居つかない最たる理由だと思う。

どんなにがんばっても、

彼らと同じように仕事はできない。

 

そしてなにより彼らは非常にモテた。

着飾った夜の蝶羽ばたく歓楽街では、

隣に座った蝶を軽快なトークで楽しませ飽きさせない。

次々と蝶たちを自分の会話のペースに引き込んでしまうさまは見事としか言いようがない。

 

寝不足と激務のためボーっとしながら、

 

「こんなところに来る時間があるなら家で寝かせてくれ」

 

と、心の中で悪態をつきながら、

義務感のようにその場に座りながら存在を消すボク。

当たり障りのない会話でお茶を濁すボクの傍らに退屈そうに座る蝶も、

いつのまにか彼らの楽しい会話に夢中だ。

別に全然!全然!!うらやましくなんてないけど!

 

仕事が出来るようになった自信と余裕がそうした雰囲気を醸し出すのか?

もしくは元々そうした資質を持った人が、

たまたま不動産の仕事をしているからなのか?

卵が先か鶏が先かの議論のようなだけど、

そんなことを部隊長と赤鬼先輩を観察しながら日々考えていた。

そして得た結論が、

 

「元々そうした資質を持っている人達」

 

ということだ。

入社直後、部隊長に言われた衝撃的だった会話の第一位は、

 

「女を口説けず不動産が売れるか!」

 

だったが、

元々ナチュラルに女性を口説ける資質を持った人たちなのだ。

きっと彼らは不動産以外の仕事に就いていたとしても、

強引だが嫌われることなくグイグイとお客さまを引っ張り、

夜の蝶を魅了するような気の利いたトークでお客さまから絶大な信頼を得、

抜群の実績や成績を残す優秀なビジネスマンになっているはずだ。

 

じゃあそうした資質を持った人でなければ、

トップ営業マンにはなれないのか?

というと、そんなことはない。

 

年に一度、成績優秀者が一堂に会する表彰式には、

部隊長や赤鬼先輩のような、

ギラギラした賞金稼ぎのような猛者もたくさんいるにはいるが、

一見するとパッとしないふつ~~~の人もいる。

ボクのように夜の蝶にはモテないけど、

表彰式の常連になることはできるのだ。

 

指導してくれる先輩や上司から多くのことを学ぶことは確かだし、

その仕事ぶりには指導する人のエッセンスが多く含まれている。

そうしたエッセンスは元々持って生まれた資質や、

今までの人生で培われてきた土壌が違うのだから、

そっくりそのまま自分の中で消化しようとしても無理がある。

 

自分の中の資質を見極め、

資質の違う上司から受けるエッセンスを自分なりに解釈→消化し、

自分に似た資質を持った上司や先輩を見つけることが大事ではないかな。

自分ではない誰かにはなれないのだから。

 

部隊長、赤鬼先輩についての詳しく内容は、

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